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ガイド下の生検について、高熱がある患者への造影CTについて

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【事後アンケートに頂いた質問の転記】

胆管内にガイドが留置されている状態で胆管生検をする際ガイドも一緒にかんでしまったことがあります。ガイドを一緒にかまないようにするコツはありますか? また、造影CTは可能であればドレナージ前に、というお話がありましたが、高熱がある患者さんでもドレナージ前の方がよいのでしょうか?

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1件の回答
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質問頂きありがとうございます.

ガイドワイヤーを一緒に噛まないようにするコツは内視鏡を持っている術者の先生にうまーく外してもらうしかないです.僕自身は許される状況であれば,ガイドワイヤーを生検部位よりも一旦引き下げ,生検後にガイドワイヤーを再度奥へ進めています.介助者としてできることは,生検鉗子で噛んだ感触を鋭敏に感じることです.胆管壁をカプっと噛んでいれば組織(肉片)を噛んだ感じがします.針金のように硬いものを噛んだ感じがした場合には,ガイドワイヤーである可能性があるので少しずらしてもらい噛み直しをした方がいいように思います.

造影CTについては,腎機能を含め全身状態が許容される状況であれば,是非ともERCPを待っている間に造影CTを撮影して頂きたいと思います.対象は胆管癌,膵癌の患者さんで手術が検討されうる場合です.ドレナージのステントやチューブを留置してしまうと,癌の進展による胆管壁肥厚にステントやチューブの物理的な刺激による修飾が加わってしまい癌の進展範囲がよくわからなくなります.可能な限り初回のERCP前には造影CTを行うよう心がけて頂ければと思います.少し突っ込んだ見方をすると,胆管炎がある状態だけでも,炎症による修飾がすでに胆管壁に加わっているのでは?との意見もあるかと思いますが,多くの外科の先生にとってドレナージ前の造影CTは欲しい情報であることは間違いないです.

飯山日赤 渡邉貴之

貴重な質問ありがとうございます。
閉塞性黄疸がある場合は、胆管炎を併発している可能性があります。
抗生剤を投与いただきながら、ステント留置前に造影CTをお願いできれば、外科医の立場からはとてもありがたいです。

渡邉先生のコメントにもありますが、特に肝門部領域胆管癌は、ステントが留置されると、病変の把握が非常に難しくなります。肝門部領域胆管癌は右肝動脈に浸潤しているかどうかで、術式が著しく変わります。また十二指腸側胆管への進展具合では、肝切除に加えて膵切除も閉止しなければなりません。

余談ですが海外では、閉塞性黄疸を伴う膵頭部癌に対して非ドレナージのまま手術を行っても、術後合併症の発生率はドレナージ施行した患者さんと変わらなかったという報告もあります。
日本ではまだ浸透していませんが…(生検する際に結局ステントを留置しますし、やはり肝機能障害があるまま手術というのは日本では難しいなどの理由です)

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