【事前アンケートに頂いた質問の転記】
術者とタイミングがあわず、ガイドが抜けてしまうことが多いです。 ポイントがあれば教えてください。
ご質問ありがとうございます。術者がカテーテルを引く速度に合わせてガイドワイヤーを押すという協調動作になりますが、なかなか難しい場面も多いです。
術者がカテーテルを引くのが速いのであれば、カテーテルをゆっくり引いてもらうようにお願いするのが良いと思います。もしくは、助手がガイドワイヤーを押していると、術者はカテーテルごしに力を感じることができますし、カテーテルが自然に引けてくる場合もあるので、術者が無理にカテーテルを引くのではなく、助手がガイドワイヤーを押す力に合わせて引いてもらうようにお願いするのも良いと思います。どうしても抜けてくる場合や、膵管操作などでガイドワイヤーの操作を繊細にしないといけない場合、透視画像でガイドワイヤーの先端を見ながらカテーテルを引いてくることもあります。
また、JF-260VやTJF-Q290Vであれば、処置具を抜去する際にガイドワイヤーも一緒に引き抜いてしまわないよう、ガイドワイヤー固定機能(センターロック)がスコープの先端についています。処置具がスコープ内に入ってしまえば、ガイドワイヤーをロックすると動かなくなるので、ガイドワイヤーが抜けてくることはありません。
ご参考になれば幸いです。
木曽病院 小澤真希子
質問頂きありがとうございます.
ガイドワイヤーが抜けてしまうと,本当に焦りますよね...
まずはガイドワイヤーに適切な力をかけることができているかどうかです.まだガイドワイヤー操作に慣れていない場合,ガイドワイヤーを入れている(力をかけている)つもりでも,ガイドワイヤーが行ったり来たりして一方向に進んでいかないことがあります.1つの要因としてはガイドワイヤーをつかみ直す際のわずかな時間に抜けてしまっていることがあります.私自身は右手でガイドワイヤーをつかみ直す際,何気に左手の指でガイドワイヤーをカテーテルなどに押し当て,ずれないように工夫していました.
最近のスコープはガイドワイヤーのロック機能が素晴らしく,カテーテルが鉗子口に入り,ガイドワイヤーを鉗子台でロックすればほぼほぼずれることなないので,ロックまでが勝負です.小澤先生も述べていましたが,術者側としては介助者のガイドワイヤーを押す力を感じて,押してもらった分カテーテルを抜いてくるのが安全でなないかと最近は考えています.ガイドワイヤー留置は,介助者が術者に合わすよりも,介助者の力を感じながら術者が介助者に合わせるがいいのではないかと思います.
飯山日赤 渡邉貴之